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コーポレートガバナンス・コード

2021/06/25
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 けんた:株主総会のシーズンですね。父も準備などで忙しい様子です。企業が株主に対してきちんとした対応をしなければいけないという動きが年々強まっていると話していました。

 熱血先生:そのとおりだ。その1つの指針のようなものに「コーポレートガバナンス・コード」があるよ。企業が不正や違法行為をしないように統制して監視ができる仕組みをつくりましょう、という考え方を「企業統治」とか「コーポレート・ガバナンス」と言うんだけど、これを実行に移すための基本原則のような役割なんだ。金融庁と東京証券取引所が原案をつくり、2015年6月に初めて上場企業に対して適用されたもので、直近だと2021年6月に改訂版が公表されている。

 けんた:法律とか、規則のようなものですか?

 熱血先生:そこまで厳しい縛りがあるものではなく、「こうあるべき」という行動規範だ。違反しても罰則とかはないんだけど、企業としては、この内容に従うか、従わないのならばなぜ従わないのかについての説明が必要になる。

 しょうこ:企業にとってはいい加減な対応ができないということですね。

 熱血先生:もちろんだよ。策定から4年経った2019年時点で、東証1部に上場している企業の約9割が、このコーポレートガバナンス・コードの内容をほぼ守っているとされている。

 けんた:主にどんな内容が盛り込まれているのですか?

 熱血先生:5つの柱から構成されていて、「株主の権利・平等性の確保」「株主以外のステークホルダーとの適切な協働」「適切な情報開示と透明性の確保」「取締役会等の責務」「株主との対話」について、基本原則が記述されているよ。

 しょうこ:この6月の改定では、どんなところが変わったのですか?

 熱血先生: 2022年4月に東京証券取引所では市場が再編されるけど、現在の東証1部を引き継ぐ形で新しく発足する「プライム市場」に上場する会社は「取締役会の3分の1以上を独立社外取締役にすること」、このほか上場会社全般に対して「脱炭素・多様性に向けて取り組むこと」「知的財産・人材の活用に取り組むこと」という3つが主なポイントになっている。

 けんた:2つ目の二酸化炭素の排出を抑える「脱炭素」は、近年、温暖化対策を推し進めるために世界的に取り組んでいることですね。では、「多様性」というのはどういう内容なのでしょうか?

 熱血先生:これも「脱炭素」に関連しているけど、持続可能な社会を目指して、環境問題、人権侵害などの社会問題に配慮したり、脱炭素社会に向けて事業の運営等を工夫したり、女性や中途採用者を会社の幹部や管理職などに積極的に就かせて多様性を持たせるというものだよ。

 けんた:これからの社会に求められることに、しっかりと対応していくということですね。

 熱血先生:3つ目の「知的財産・人材」については、今後、企業でより効果的に活用していくよう求めるものだね。取締役会で活用の取組みを積極化したり、活用の状況を株主や投資家に分かりやすく公開したりしていくことが期待されている。

 しょうこ:これらの指針が示されるようになって、株主や投資家に対してメリットはもたらされているのでしょうか?

 熱血先生:これらが適切に実践されることは、それぞれの会社において持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のための自律的な対応が図られることを通じて、会社、投資家、ひいては経済全体の発展にも寄与することとなるものと考えられる。今後もこの動きがきちんと定着していくよう、株主や投資家は応援しつつ、しっかりと観察していく必要がありそうだ。

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