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パリ協定とは

2021/02/24
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 けんた:2021年1月に、バイデン新大統領によって、アメリカが「パリ協定」に復帰することになったと聞きました。このパリ協定について教えてください。

 熱血先生:パリ協定とは「世界全体で地球温暖化対策を推し進めていこう」とする国際的な枠組み、ルールのことだよ。現在、地球温暖化は世界中で取り組むべき課題とされていて、それについて話し合う「COP(Conference of the Parties=締結国会議)」が毎年開催されているんだ。ここで、各国の気候変動に対する取り組みを振り返り、新たな決定を行うよ。パリ協定は、2015年の11~12月、フランスのパリで開催された「COP21」で採択された枠組みなんだ。

 しょうこ:この会議はいつから始まったのでしょうか?

 熱血先生:1回目のCOP1は、1995年にドイツのベルリンで開催され、その後1997年に開   催されたCOP3は、日本が議長国となって京都で開催されたんだ。このとき採択された枠組みが「京都議定書」と呼ばれるものだよ。
京都議定書では、2020年までの温暖化対策を定めたんだけど、パリ協定では新たな枠組みとして2020年以降の対策を定めているよ。

 けんた:京都議定書とパリ協定の内容はどう違うのでしょうか。

 熱血先生:パリ協定も京都議定書も、地球温暖化の原因となる「温室効果ガスの排出を減らしていこう」という趣旨は共通しているんだ。ただ京都議定書の時は、その目標は先進国に対してのみ促されたもので、しかもアメリカは温室効果ガスの削減は経済成長の妨げになる、との理由から途中で離脱したんだ。でもその後、「先進国にのみ義務を課すのは不公平」「アメリカや中国など、温室効果ガスをたくさん排出する国が参加していない」などの問題点を議論した後、パリ協定では、途上国を含めた世界中のほぼ全ての国・地域に対して、削減目標を設定する内容になっているよ。

 けんた:それは大きな進展ですね。

 熱血先生:その結果、パリ協定には、世界の温室効果ガス排出量の上位2カ国である中国とアメリカを含めた多くの国が参加し、締結国全体で世界の温室効果ガス排出量の約86%を占める、159カ国・地域をカバーするものとなっているんだ(2017年8月時点)。実は日本も京都議定書からは一度脱退したんだけど、このパリ協定では締結国になっているよ。

 しょうこ:これから温暖化防止のためにどんなことを行っていくのですか?

 熱血先生:このパリ協定では、
①世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする
②そのため、できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる 
という、2つの長期目標を世界共通で掲げているんだ。
日本はこれを柱に、中期目標として、2030年度の温室効果ガスの排出を、2013年度の水準から26%削減することを目標として定めているよ。

 けんた:その目標を達成するために、みんなで頑張っていかないといけないですね。

 熱血先生:そうなんだ。経済を発展させるためには、どうしても生産工場の稼働や交通、人々の行動が活発になって、温室効果ガスの削減が難しくなってしまう。でも、以前、温室効果ガスを排出しない「再生可能エネルギー」が注目されている話をしたよね。経済の発展に向けた活動を停滞させないようにしながら、温室効果ガスの削減を実現していくには、こうした新しいエネルギーの有効活用により一層期待がかかっているところだよ。

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