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デジタルトランスフォーメーション(DX)普及の背景

2021/01/28
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 けんた:最近、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」という考え方が急速に広まっていて、それに関連した様々な改革に取り組む企業が多いのだと、父が話してくれました。先生、DXって何でしょうか?

 熱血先生:DXというのは、ごく簡単に説明すると、様々なものやサービスの「デジタル化」を進めて、企業が行う業務を効率化させたり、人々にとって必要で、かつより便利なものを提供したりする取り組みのことだよ。
昔、職場などで必要な情報を外部に伝えるためにファクシミリ(FAX)を使っていたけど、今はインターネットを使った電子メールで簡単にやりとりができる。これはデジタル化の1つの例だよ。

 しょうこ:DXが広まっているのは、やはり新型コロナウイルス感染症拡大の影響なのでしょうか。

 熱血先生:そうだね。そもそもDXは、2018年に経済産業省がまとめたガイドラインで定義された考え方で、その頃からDXを推進する動きはあったんだ。それが近年の政府が推し進めている「働き方改革」や昨年の新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、さらに加速する形となっているんだよ。昨年発足した菅新内閣でも、21年秋までに「デジタル庁」を新設する方針が公表されているから、今後もこの流れは強まっていくのだろうね。

 しょうこ:DXを進めることで、実際に働き方改革や、コロナ禍の社会生活にどう役立っているのですか?

 熱血先生:分かりやすい例では、新型コロナウイルス感染症の拡大で、極力会社に出社しないで自宅で仕事をすることが求められた時に、Web会議の活用などによってテレワークをする人が増えたことだ。これまでの、仕事場で作業することを前提とした業務の考え方が変わった。デジタル化によって、会社に出向かなくてもインターネットを使って相手の顔を映し出して話し合いができたり、自分が作った資料を簡単に送ったりすることができて、とても便利になったんだよ。このことは、新型コロナウイルス感染症拡大の防止に貢献するだけでなく、効率的に業務を進めることにもつながったよ。

 けんた:確かに、自宅で仕事ができると通勤などにかかる時間が省略できて効率的だって、父も喜んでいました。僕も父と一緒に家で過ごす時間が増えて嬉しかったな。

 熱血先生:身近な例でいうと、最近は、本や生活用品などを、お店に足を運ばずインターネットを使って買い物をすることができるようになっているよね。これもデジタル化の一環だよ。仕事や子育てに忙しい人や、外出をするのが大変な高齢者などにとって、自宅でパソコンやスマートフォンから買い物ができるのは、とても喜ばれるサービスだ。このように、仕事や人々の暮らしを効率的に、より便利に変えていくために、国全体でDXの考え方が推進、提唱されているんだよ。

 しょうこ:それは素晴らしいですね。

 熱血先生:一方で気を付けたい点もあるよ。インターネットを使った情報のやりとりが中心になるから、これまで以上に個人情報の漏えいを防止するなどセキュリティ面を強化していく必要があるんだ。この点は、DXが普及していく上での大きな課題だね。

 けんた:安心できる工夫が求められますね。

 熱血先生:今や、DXは日本だけでなく世界中で急速に普及が進んでいる。推進するには既存のシステムから新たなシステムに切り替えるなど、様々な問題があるし、多くのコストがかかると思う。けれど企業がデジタル化に取り組み、働き方や業務の効率を改善させることは喫緊の課題だ。従来のやり方のままでいると、大きく取り残される心配があるし、結果的にDXを導入するのと同程度かそれ以上に、人件費やその他のコストも重くのしかかって、企業の成長を妨げる可能性がある。これからは、世の中の動きをよく見てそれぞれが進化していかないといけない時代になっていくのだろうね。

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