ホーム明快◎けいざいニュース> 企業の成績を偽る粉飾決算

明快◎けいざいニュース

企業の成績を偽る粉飾決算

2020/10/26
image_economicnews106

 けんた:お父さんが、「企業が業績を実力以上に見せるため決算をごまかすことがあるから気をつけなくてはいけない」と話していました。どういうことなのでしょうか?

 熱血先生:確かにそうだね。専門用語では「粉飾決算」と言うよ。企業は毎年、決算期と呼ばれる業績の締日を迎えると、その事業年度にどれくらいの売上や利益があったかをまとめるんだ。粉飾決算というのは、文字通り、決算書を実力以上に偽って見栄えを良くすることだよ。

 しょうこ:偽るって……。それはいいことではないですよね?

 熱血先生:ものすごく悪いことだよ。粉飾決算が明るみになった場合、その企業や経営者は刑事や民事の責任を問われることがあり、罰金や懲役を科されることもあるんだ。

 けんた:それは大変なことですね。

 熱血先生:特に証券取引所に上場している企業などは、社会的な信頼を落とす可能性が大きい。場合によっては上場廃止に追い込まれたり、その企業にお金を貸している金融機関などから融資をストップ・回収されたりすることもある。こうした制裁に加え、社会的に「あの会社は信頼できない」と印象付けることになるから、企業へのダメージは大きいよね。

 けんた:そんなに厳しい措置があるのに、なぜ悪いことをしてしまうのかな?

 熱血先生:そもそも決算書は、企業が投資家や金融機関、取引先などのステークホルダー(利害関係者)に対し、活動内容等を報告するために作成しているものなんだ。

 けんた:ステークホルダーは決算書類で会社の何を見ているんですか?

 熱血先生:例えば、投資家であれば、常に企業が利益を上げ、配当が増えたり、株価が上がったりすることを期待して見ている。企業へお金を貸している金融機関は、十分な利益を上げ、返済や金利の支払いが滞ることがないかどうかを見ている。そして取引先は、企業に何らかの製品やサービスを納めているので、やはり企業が必要な利益を上げ、支払いが滞らず取引が今後も続くことを確認するために見ているんだ。このようにステークホルダーは、企業の決算内容が良いことを期待しているから、企業は「少しでもよく見られたい」という気持ちで粉飾してしまうのかもしれないね。

 しょうこ:ウソをついてステークホルダーを欺く行為はよくないことですよね。

 熱血先生:そうだね。そのためには不正を起こさないための意識の向上や、不正を未然に防ぐ仕組み、そして、仮に不正を行ってもすぐに明らかになる早期発見の仕組みを構築していくことが大切だね。

イメージ