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秋魚の漁獲量が減少、家計に打撃

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しょうこ:秋の味覚を楽しめる時期なのに、お魚の値段が値上がりして大変だとお母さんが困っていました。

熱血先生:そうだね。サンマやサケなど、特に秋が旬の魚の不漁が全国的に続いていて、そのために値段も上がっているようなんだ。東京都内では中型のサンマは去年の3~4倍も高い、一匹400~600円くらいの金額になっているところもあるようだね。サケも2倍近く上がっているみたいだよ。

けんた:うわぁ、そんなに高くなってしまっているんですね。

熱血先生:うん。例えばサンマ、サケ、カツオの2015年と2016年の漁獲量を見ると、どれも減少しているよ。他の魚を含めた全体の漁獲量も約355万トンから322万トンと大きく減ってしまっているんだ。
特にサンマなどは、今から約50年前、1970年代くらいは20~30万トンくらいだったんだけど、近年は約11万トンになってしまっている。去年のサンマ漁は過去40年で見ても最低だったようなんだけど、今年はさらに下回る見通しのようだね。

けんた:なぜ漁獲量は減ってしまったのでしょうか?

熱血先生:大きな背景の一つには地球温暖化があると考えられているよ。サンマは寒流の親潮に乗って日本の沿岸を南下して、暖かい黒潮とぶつかるところが漁場となる。でも、近年は温暖化の影響で北海道の近くまで暖かい海水が押し寄せてきて、漁場が東の沖合まで遠ざかってしまう傾向があるようだよ。

しょうこ:サンマの回遊ルートに変化が起きて、日本列島の近くを通ってくれないということなのですね。

熱血先生:そういうことなんだ。あとは、サンマの餌となるプランクトンが海水温の変化などの影響により減っているのも原因の一つと言われているんだ。また、サケに関していえば、数年前に起きた海水温の上昇によって、稚魚が大量に死んでしまったのではないか、ともいわれているんだ。

しょうこ:いろいろな要因が重なっているんですね。

熱血先生:あとは、サンマの回遊ルートが日本列島から離れていることなどにより、外国の漁船が大量にサンマを漁獲してしまっているからだという見方も出ている。
じつは今年の7月に開催された国際会議(北太平洋漁業委員会)で、日本は国別にサンマの漁獲量の上限を設定するよう提案したけど、合意には至らなかったんだ。この先、どうやって海の資源を管理していくかが重要な課題となっているよ。

けんた:そうなんですね。

熱血先生:漁獲量が減ることは漁業に携わる人や水産加工業者、小売業にとって深刻な問題だからね。さらに魚の価格が上がっているのは家計にも大きな痛手だよね。こうした状況は、秋だけではなく、これから冬やお正月のシーズンにも影響しそうだよ。大型魚のクロマグロは冬が近づくと太って大トロが取れるんだけど、餌となるサンマの回遊が少なかったり、やせたサンマしかやってこなかったりとなると、脂が全然のっていないマグロになってしまうかもしれないんだ。

けんた:それはイヤだなあ。

熱血先生:あとは、お節料理などで人気のイクラはサケの卵だけど、サケの漁獲量が減ってしまうとイクラの量も少なくなってしまうよね。だから、お正月に向けて値上がりが予想されている。これも多くの家計にとって残念なことだよね。

しょうこ:すぐに解決できる問題ではなさそうだけど、これから問題意識をもって見ていこうと思います。そして、お魚は大事に食べないといけませんね。

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