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イギリスのEU離脱を問う国民投票で離脱派が勝利

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しょうこ:イギリスが欧州連合(EU)に残るか、離脱するかの国民投票は、世界中の注目を集めた出来事となりましたね。

熱血先生:本当だ。結果は離脱派の勝利だったね。正直、先生も驚いたよ。

けんた:このことは世界的に大きな影響をもたらすのでしょうか? 

熱血先生:そうだね。翌日は世界中の株価が大きく下落したり、為替でイギリスの通貨ポンドが下落したり、すでに大きな影響が出ているね。今後はどうなるか、先生にもまだよくわからないなぁ。

しょうこ:イギリスがEUに加盟したのはいつなのですか?

熱血先生:EUの前身となる欧州共同体(EC)の時代、1973年からだね。もともとEUの前身の時代は加盟国同士で経済を発展させていこうという目的が強かったのだけど、次第に経済以外の共通の問題にも対処できるよう政治的な統合を目指す動きが生まれてきたんだ。それで1993年より新たにEU として発足して、今に至っているよ。

けんた:せっかくの共同体なのに、どうしてイギリスは離脱を望むんだろう?

熱血先生:大きな理由の1つは移民の受け入れへの反発が強まったことだね。2004年には東欧などの10カ国が加入するなどして、この頃からEUは東欧諸国側に拡大したんだ。それで、比較的所得の低い東欧の国々から多くの労働者がより条件のよい仕事や生活を求めてイギリスにやってきた。その結果、「自分たちの仕事を奪われた」と反感を持つイギリス国民が増えているんだよ。EUは基本条約で域内の移動の自由を認めているから、EUに加盟している以上、移民の拒否はできないんだよね。

けんた:共同体ではいいこともあれば、不都合なこともあるんですね。

熱血先生:もう1つは、EUに加盟していると、法律や規制はEUによって決められてしまうことへの不満が募ったことも影響している。イギリスは、国家の権限をEUには委ねたくないという一種のプライド意識が強いのかもしれないね。実際、イギリスはEUに加盟しながらも、通貨はEUの単一通貨であるユーロを採用せず、自国通貨のポンドを使っているよ。

しょうこ:でも、一方でEUへの残留を希望している人もたくさんいるんですよね?

熱血先生:そうなんだ。今回の国民投票はEUからの離脱支持は51.9%、残留支持は48.1%とかなり拮抗している。現在も投票のやり直しを求める署名活動が活発化するなど、離脱反対の運動が盛り上がっているよね。だから、今後の離脱に向けての交渉なども簡単にはいかないだろうね。

けんた:EUの加盟国が離脱するのは初めてだから、不安感は大きいですね。

熱血先生:国民投票の結果で象徴的だったのは、地域によって意見が鮮明に分かれたことだね。同じイギリスでも、南部に位置するイングランド、ウェールズの地域は離脱派が半分以上を占めていたけど、反対に北部のスコットランド、北アイルランドでは残留派が過半を占めているよ。あと、離脱派が多いイングランドの中でも首都となるロンドンでは、もともと世界中から様々な人たちが集まって住んでいることもあり、残留派が多かったよ。

しょうこ:イギリス内で意見が分裂しているのですね。

熱血先生:あとは年齢にも特徴が出ていて、全体的に年齢が若い人ほど残留を希望する人たちが多く、高齢になるほど保守的な考えに基づく離脱派が多く見られた結果になったね。

けんた:地域や世代の間で意見が分かれていると、これから国家をまとめていくのも大変になりますね。日本への影響も含めて、今後も新聞報道などに注目しながら動きを見ていきたいと思います。

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