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日本も2月からマイナス金利を実施

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けんた:以前、ユーロ圏の「マイナス金利」について教えてもらいましたが、日本も同様にマイナス金利を導入することになりましたね。

熱血先生:うん。今年2016年、2月16日から日本でも初めて実施されることになった。もともと金融機関は、融資の金額に応じて日本銀行にある当座預金の口座にお金を預ける義務があるよ。日銀は決められた額を超えた預金に対しては、これまで年0.1%の利子をつけていたんだけど、今後は預金残高の一部の金利をマイナス0.1%に下げることにしたんだ。

しょうこ:ユーロ圏の場合のように、日本も景気をよくすることが目的なのですか?

熱血先生:そうだね。物の値段が下がり続けるデフレの状態が長引くと、景気はなかなかよくならない。だから日銀は日本の「物価安定の目標」として、「消費者物価指数の前年比2%上昇」を掲げているけど、その実現はまだ難しい状況だ。これまでは目標を達成するための金融政策として、長期国債等を買い入れる「質的緩和策」と、市場に出回るお金の量を増やす「量的緩和策」の方法を取ってきた。そして今回新たに金利を一部マイナス金利にするという政策を加えたんだよ。

けんた:これから日本にはどんな影響が出るのでしょう?

熱血先生:マイナス金利の対象は、金融機関が日銀に預けるお金だから、僕たちが銀行に預けているお金までマイナスになる訳じゃない。でも、すでに大手銀行や地方銀行など、定期預金や普通預金の金利を下げているね。これからもさらに下がるかもしれない。

けんた:それはちょっと困りますね。

熱血先生:そのことだけに目を向けると、確かに心配になるよね。でも、少しずつ政策の効果が出てくることに先生は期待しているよ。

しょうこ:効果というと……?

熱血先生:マイナス金利の状況では、金融機関は日銀にお金を預けると金利を払うことになるから損をしてしまうよね。だから日銀に預けずに、その分企業の貸し出しに回そうという気持ちが働きやすくなる。その結果、金融機関が貸し出しする際の金利も下がる傾向に向かうよ。

けんた:お金を借りる立場の人にとってはうれしいことですね。

熱血先生:企業はお金を借りやすくなって、設備投資などをしやすくなるから、結果的に景気がよくなって物価が上がっていくことが期待できるよ。

しょうこ:なるほど。

熱血先生:個人にもメリットはあるよ。住宅を買う時に使う「住宅ローン」の金利もすでに下がりはじめていて、ローンを組んで住宅を買ったり、家をリフォームしたりしようと考える人にとっては有利に働くね。

しょうこ:企業や個人が積極的にお金を使うことによって、経済の活性化を狙うのですね。

熱血先生:この他、世界のお金の流れに目を向けると、マイナス金利導入で円安に動くことが期待されている。アメリカは2015年の12月、実質的なゼロ金利政策を解除して9年半ぶりに政策金利を引き上げたよ。金利を上げたアメリカと、マイナス金利で金利低下の動きにある日本を比べると、日本の通貨の円を持つよりアメリカのドルを持つ方がお得に思えるよね。だから、円を売ってドルを買う動きが出て、円安に進みやすい状況だと考えられているよ。

けんた:円安は日本にとってプラスに働くのでしょうか?

熱血先生:必ずそうとは言い切れないけど、日本は輸出で利益を出す企業が多くて、そうした企業には有利だよね。あと期待される大きな効果としては、日本に来る外国人が増えて、日本でたくさん買い物をしていくことだよ。これは日本経済には大きな好材料になるね。

しょうこ:早く政策の効果が出て、日本経済が盛り上がって欲しいですね。

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