明快◎けいざいニュース

エボラ出血熱など感染症拡大と経済への影響

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しょうこ:最近、エボラ出血熱という病気が広がっている話をよく聞きます。

熱血先生:そうだね。エボラ出血熱は以前から注意すべき感染症の1つとして知られていたけれど、今年は特に猛威を振るっているようだ。

けんた:どんな地域で流行しているんですか?

熱血先生:アフリカの西部、特に深刻な影響を受けているのはギニア、リベリア、シエラレオネの3つの国だね。世界保健機構(WHO)のまとめでは、この11月現在、感染者は疑いがある人を含めて約1万5000人、死亡者も5000人以上に及んでいるよ。

けんた:そんなにたくさん!怖いですね。

熱血先生:今回の流行はこれまでより感染拡大の規模が大きく、感染者が過去最多になっていることや、アフリカでも人口が多い都市部にも広がっているので特に心配されているんだ。しかもアフリカで病気の治療にあたった人たちが、母国に帰ってから発症する例もあったよ。

けんた:感染症といえば、日本でもこの夏、デング熱の流行が心配されましたね。他にはどんな感染症の流行があったのかな?

熱血先生:2009年には世界的に新型インフルエンザが大流行して、WHOはこの流行を「パンデミック」と宣言したよ。パンデミックとは流行の規模が大きく、世界的に広がるおそれがあるものを指すんだ。

しょうこ:あの時は、一時、薬局やコンビニエンスストアでマスクが売り切れるほど大きな騒ぎになったことを覚えています。

熱血先生:こうした感染症、つまりウイルスや細菌が体内に入って引き起こす病気は、軽いものから重いものまでいろいろあるけど、特にエボラ出血熱は、感染後に死に至る確率が高く、治っても重い後遺症が残るとして恐れられているよ。

しょうこ:だからよけい大きなニュースになっているのですね。こうした感染症が流行すると、経済にも悪い影響が出るのですか?

熱血先生:もちろんだよ。新興国に資金援助をするなど、各国の中央銀行の資金調達を手助けする世界銀行グループでは、9月に報告書を出して対策の必要性を訴えている。「特にエボラ出血熱の感染拡大が深刻なギニア、リべリア、シエラレオネでは、感染の封じ込めが遅れた場合、経済に及ぼす悪影響が8倍に膨れ上がる可能性がある」と指摘しているよ。

けんた:それは大きな影響ですね。

熱血先生:感染症が広がることで、その地域で工場を作るなどの開発プロジェクトが延期されてしまったり、出張や渡航を取りやめにしたりする例もあるからね。そして、その流行がさらに広範囲に拡大すると、地域に関係なく、世界中で出張や行き来をすること自体を控える動きが加速してしまいそうだ。

しょうこ:世界で人の行き来が少なくなれば、観光業などにも大きな打撃となりますね。

熱血先生:その通りだ。観光だけでなく、物流などにも影響がでるだろう。以前、新型インフルエンザが日本で流行した時は、不要不急の外出を控えるだけでなく、最低限の食料品や生活必需品の備蓄をしておくようにと自治体が注意を喚起していたよ。個人が外出を控えるようになれば、経済活動も停滞することになるだろうね。

けんた:やはり感染のおそれがあると、外出するのはやめようかなと思いますよね。

熱血先生:ただし、必要以上に不安感を煽って、パニック状態になることは避けないといけない。さっき話したように、感染症といっても症状も感染の仕方も様々だ。エボラ出血熱に関しては、ウイルスが傷口や粘膜から侵入することで感染するもので、咳やくしゃみで感染するインフルエンザとは違う。病気に対して、適切な対策をとる必要があるよ。

しょうこ:みんなが正しい知識を持って、冷静に対応することが大事なんですね。

熱血先生:エボラ出血熱については、治療薬をはじめ、感染したかどうか短時間で判定できる検査キットや、医療関係者が使うマスクなど、感染や拡大を防ぐために様々な企業が開発や増産に力を入れているんだ。

けんた:エボラ出血熱を克服するために企業も頑張っているんですね。

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