明快◎けいざいニュース

マイナス金利

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けんた:このあいだ、ニュースで「マイナス金利」という言葉を聞きました。

熱血先生:6月5日に欧州中央銀行(ECB)がマイナス金利の導入を決定したという話だね。ECBというのは、ユーロという通貨を導入する国々の中央銀行、つまり日本でいう日本銀行にあたる銀行で、ユーロ圏の金融政策などを決定するところだよ。

しょうこ:金利がマイナスになるってどういうことかしら。

熱血先生:まずその前に、金利についておさらいしよう。金利はお金を借りるときの「貸し出し料」と考えるとわかりやすいよ。

けんた:貸し出し料ですか。

熱血先生:レンタル料と言った方がいいかな。 けんたくんやしょうこちゃんは映画などのDVDをレンタルショップで借りたことはあるよね? お店でDVDを借りるときは「1日いくら」などという形で一定のレンタル料を払う。お金を借りるときも同じで、お金を借りる側が貸す側にレンタル料を支払うんだ。

しょうこ:それが金利ですね。

熱血先生:たとえばけんたくんが銀行にお小遣いを預金すると利息が付くよね。この利息は今話したレンタル料つまり金利だ。

けんた:どうして僕が金利をもらえるんだろう?銀行に預金しただけなのに。

熱血先生:銀行というのは、僕らが銀行に預けたお金を企業に貸し出すことで、貸し出し先から金利をもらって利益を上げている。銀行は預金者からお金を借りているから、そのレンタル料として金利、つまり利息を払うんだよ。

けんた:そうか、僕たちが銀行に預けているお金は、銀行に貸していることになっているんですね。

熱血先生:そういうことだね。

しょうこ:そうすると金利がマイナスになるって不思議ですね。お金を貸す側が、借りた側からレンタル料をもらえなくなるということですか?

熱血先生:その通りだ。今回、ユーロ圏の中央銀行であるECBは、民間の銀行がECBにお金を預けるときの金利をマイナス0.1%にしたんだよ。ECBには民間の銀行の口座があって、本来だったらそこに預金をすれば金利に当たる利息がもらえるんだけど、政策決定後は、預金をしても利息はもらえずに、反対にマイナス金利として手数料が引かれることになったんだよ。

けんた:お金を貸す側が借りる側に手数料を払うということですか?

熱血先生:ちょっとおかしな感じだけど、マイナス金利になるとはそういうことなんだ。

しょうこ:どうしてそんな政策をとるのかしら?

熱血先生:日本と同じように、今、ユーロ圏もなかなか物価が上がらない状態に陥っている。さらに、最近、ユーロ圏では、金融システムの破たんを避けるために、民間の銀行への規制が強化されたこともあって、貸し出しを渋っている動きがあるんだ。
銀行が企業にお金をなかなか貸し出さないでいると、企業は新しい事業に取り組みにくくなり、ますます景気が悪くなってしまうかもしれない。
でも今回のように預金すると手数料が取られてしまうとなれば、民間の銀行はECBにお金を預けるのはためらってしまうよね。だからECBはこれを見越して、銀行がECBにお金を預けようとする動きを抑えて、反対に一般の企業にお金を貸し出すことを優先してもらうことを期待してるんだ。

しょうこ:なるほど。この方法で世の中にお金が多く出回ることで、ユーロ圏の景気が良くなることが期待されているんですね。

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