明快◎けいざいニュース

日本とオーストラリア、EPAに合意

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けんた:日本とオーストラリアでEPAの合意があったと聞きましたが、EPAとはどんなものなのですか?

熱血先生:しっかりニュースを見ているね。まずEPAは「経済連携協定」というんだけど、特定の国や地域同士で物やサービスなどの貿易や投資が盛んに行われることを目的に、いろいろ取り決めを交わすことだよ。例えばお互いの国で輸出や輸入をする時にかかる関税をなくすとか、規制を取り除くとか、そういうことだね。

しょうこ:日本とオーストラリアとでは具体的にどんな取り決めがされたのですか?

熱血先生:例えば日本がオーストラリアから輸入する牛肉などは、今は38.5%の関税がかけられているんだけど、それを段階的に20%台にまで引き下げることになった。関税とは、物を輸出入する際にかけられる税金というのは知っているかな? つまり税金が安くなる分、これからはオーストラリア産の牛肉を、もっと安く輸入できるようになるんだよ。

しょうこ:なるほど。

熱血先生:日本はEPAを結ぶのは今回で14件目なんだけど、オーストラリアのように農業がさかんな国と結ぶのは初めてなんだ。取り決めが発効するのは2015年初めを目標にしていて、発効後は10年以内に88%超の貿易品目で輸入時の関税が撤廃されるようだよ。

けんた:では、オーストラリアに輸出する際にはどんな取り決めがあるのですか?

熱血先生:主なものは日本が輸出する自動車にかかる関税が撤廃されることだね。オーストラリアに輸出される貿易品目では、取り決め発効後10年以内に99%超が関税撤廃になるようだ。オーストラリアから見れば、日本の製品を安く輸入できるわけだから、もっと日本からたくさん輸入をしようという動きが予想されるね。だから日本の輸出には有利に働きそうだよ。

しょうこ:じゃあ、輸入についてはどうなんだろう。やっぱり日本にとって有利なのかしら?

熱血先生:それにはいろいろな意見があるよ。海外の製品を安く手に入れられる一方、日本の製品が売れなくなってしまうのではという心配があるんだ。もともと関税というのは、海外からの輸入品に高い税金をかけて、その国の生産者を守るという目的がある。実際に海外から安く農業製品が入ってくると、「国内の農業にとって不利になるのでは」と心配する声もあるね。だから、国では国内の農業を守る工夫が求められているよ。

けんた:そういえば、以前TPPのことを教えてもらった時に、その話を伺ったのを思い出しました。TPPも国同士で自由に貿易を行うことが目的だと思うのですが、今回のEPAとTPPは何が違うのでしょう?

熱血先生:EPAもTPPも「締結国同士で物やサービスの貿易などが自由に、活発に行われるために輸出入にかかる関税を撤廃するなどの取り決めを行う」、という点では同じだね。両者の違いを簡単に言えば、EPAは日本とオーストラリアというように特定の国同士で行う取り決め、TPPは太平洋を囲む環太平洋と呼ばれる地域の国々がグループとなって結ぶ取り決めだよ。ヨーロッパ地域では欧州連合(EU)で域内の貿易などが自由に行われているけど、TPPもそれと同じようなイメージだね。

けんた:そういうことか。

熱血先生:ちなみに特定の国同士で自由貿易を行う協定としてFTA(自由貿易協定)というのがあるけど、EPAはFTAよりも幅広い分野で協力する協定と理解しておくといいね。FTAのように物だけの貿易だけでなく、サービスや人の移動も自由にして経済関係を強める目的があるのがEPAだよ。

しょうこ:よくわかりました。EPAもTPPも、これからどう発展していくかしっかり見て行きたいと思います。

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