明快◎けいざいニュース

日本の景気

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けんた:先生、今の日本の景気はどんな様子なんでしょうか?

熱血先生:明るい兆しが出始めていると思うんだけれど、企業の経営者の多くは、まだ先行きに不安を感じているようだね。

しょうこ:明るい兆しって、例えばどんなことですか?

熱血先生:景気の良し悪しを見る指標はいろいろあって、そのひとつに日本銀行(日銀)が3か月ごとに発表する「日銀短観」があるんだ。正式名称は「全国企業短期経済観測調査」といって、日銀が企業の経営者を対象に、経済の現状や見通しに関する調査を行ってその結果をまとめたものなんだ。具体的には企業の経営状態が「良い」と答えた割合から、「悪い」と答えた割合を引いた数字を出し、その数字で景気の動向を判断するんだ。ちなみに2012年の4月2日に発表された3月の日銀短観では、2012年度の企業の業績は良くなる見込みだという結果が出たんだよ。

けんた:へぇ~、そうすると企業の業績が良くなれば、景気も良くなりますよね?

熱血先生:そのはずだけれどね。それでも経営者は、今後景気が良くなるかについては慎重に見ていて、例えば、設備投資などを積極的に行う動きはまだないようだ。

けんた:そうなんですか。

熱血先生:景気をみる指標としては、日銀短観のほかに内閣府が行っている「景気ウオッチャー調査」というのもあるよ。これは、企業の経営者のほか、タクシーの運転手やコンビニエンスストアのような消費者向けのお店の店主など、一般の人々の消費行動の変化を実感できる立場の人まで調査の対象を広げたもので、毎月発表されているんだ。一番最近の3月の景気ウオッチャー調査の結果でも、「現在の景気は良くなっている」と考えている人が前月より増えたのに、景気の先行きに関しては、「良くなる」と考えている人は前月より減ってしまったんだ。

しょうこ:どちらの調査でも、良い結果が出ているにもかかわらず、将来の景気に不安を持っている声が多いんですね。どうしてだろう?

熱血先生:ひとつは世界的に原油の価格が上昇していることがあるね。原油が値上がりすると、それを原料とするさまざまな製品の値上がりするし、ガソリンも値上がりするので、企業業績や家計を圧迫してしまう。 それに、近い将来消費税が上がるかもしれないという話もあるから、企業は設備投資を、個人は買い物を控えるようになって、景気が落ち込むことを心配する声も多い。また、現在は東日本大震災の影響で原子力発電所が停止しているけれど、夏場に電力不足に陥って経済活動が停滞するかもしれないという不安もあるね。

しょうこ:いろいろと心配なことが多いのですね。

熱血先生:ほかにもヨーロッパ地域の財政問題が解決しておらず、この問題が世界経済に悪影響を及ぼすことも不安材料になっているのは確かだ。こういった問題が円高を引き起こして、日本の景気の足を引っ張ることになるかもしれない。だけど、悪いことばかりではないんだよ。さっき、日銀短観で企業業績が改善しているという話をしたけれど、東日本大震災で大きな被害を受けた地域で、再び家を建てたり、街を整備したりという復興に向けた取り組みは着々と進んでいる。この動きが経済活動を引っ張ってくれることが期待されているよ。

けんた:はい、そうなるといいですね。

熱血先生:それに、インターネットを活用した情報通信や、環境・新エネルギー関連、医療・介護関連など、これから発展が期待できる産業もある。これらの分野を国全体でバックアップする動きがもっと出てくれば、景気も良い方向に向かうんじゃないかな。

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