明快◎けいざいニュース

電機メーカーの業績

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けんた:「日本の電機メーカーの業績が振るわない」とニュースで話題になっていましたが、どういう状況なのでしょうか?

熱血先生:そうだね。テレビや音楽・映像機器、冷蔵庫などを製造している大手の電機メーカーの業績が悪化しているようだよ。これらの会社は、戦後日本経済が大きく成長を遂げる局面で、経済を引っ張ってくれた存在だっただけに、最近の業績の不振は関心を集めているね。

しょうこ:業績が振るわないのは不景気だからですか?

熱血先生:もちろんその影響は大きいよ。電機メーカーの主力商品の一つはテレビだけど、テレビの売り上げが伸びなかったことが業績の足をひっぱったんだ。今、日本をはじめ世界経済が活発でなくなっていて、景気に左右されやすい商品の売り上げは悪影響を受けているよ。

けんた:なるほど。

熱血先生:その上、2011年は急激な円高が進んだから余計に売り上げが落ちてしまったんだ。電機メーカーは多くの製品を海外に輸出して業績を上げているから、円高になるとその影響を大きく受けてしまうんだよ。

しょうこ:いろいろ悪い材料が重なったんですね。

熱血先生:日本国内では、地上デジタル放送への移行が終了して、テレビを買う動きが一段落したり、エコポイント終了で新製品を買う意欲も弱まったことも売り上げが落ち込んだ理由だと思う。それに、最近は製品を安く生産できる韓国や中国の電機メーカーも入ってきたことで、各社の値下げ競争はますます厳しくなっている。製品をどんどん安い値段で売った結果、売り上げも減ってしまったんだ。

けんた:これから日本の電機メーカーどうなるのでしょうか?

熱血先生:そうだね。もっといろいろ努力や工夫をしなくては苦しい状況が続くと見る声は多いよ。でも、今回の電機メーカーの決算では、全体では確かに業績は悪化してはいるけれど、もう一つ注目すべきことがあるんだ。それは、大きく赤字を出した会社と、頑張って黒字を確保した企業と二つに明暗が分かれたことだよ。黒字を確保できた会社は、利益が出ないと見込まれる事業をなくしたり、ムダな費用を削ったりする取り組みを進めてきたという共通点が見られるよ。それから、これまでの主力製品だったテレビなど家庭用の電機製品の売り上げだけに頼らず、新しい事業に力を入れ始めたことが、黒字化に大きく貢献したようだ。

しょうこ:例えばどんなことですか?

熱血先生:「社会インフラ事業」というんだけど、コンピューターやインターネットなどの技術を使って、電力や水、交通など社会生活に欠かせない設備を整えていく事業だね。例えばある会社は、渋滞情報を予測して各車両に通知することで渋滞を防ぐ交通システムを開発したり、自然エネルギーを利用して発電できるシステム、浄水して水を再生するシステムなど、これまで以上に便利な設備づくりに取り組んでいるよ。

けんた:それは面白そうですね。

熱血先生:こういった新しい取り組みや、一般に「リストラ(再構築)」と呼ばれる、事業や経費のムダをなくして会社の事業自体を見直していく工夫や努力を推し進めた会社が、今後は業績を伸ばしていくことになると思うよ。

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