ホーム明快◎けいざいニュース> 4月から「同一労働同一賃金」の取組みがスタート

明快◎けいざいニュース

4月から「同一労働同一賃金」の取組みがスタート

2020/02/26
image_economicnews106

 けんた: 4月から、働き方改革の一環として「同一労働同一賃金」が推進されるようですね。お父さんが話していました。

 熱血先生:そうだね。そもそも「働き方改革」は、安倍政権の掲げる「一億総活躍社会」実現に向けた取組みのひとつなんだ。「働き方改革」には3つの柱があって、その1つが正規雇用労働者と非正規雇用労働者の不合理な待遇差の解消だよ。4月から「パートタイム・有期雇用労働法」という法律が施行されるんだ。この法律は、会社にいる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者、いわゆる正社員)と、非正規雇用労働者(有期雇用労働者やパートタイム労働者、派遣労働者、いわゆる非正社員)の間に賃金などの待遇面で格差が生じないように配慮したものになっているんだよ。

 しょうこ:お給料を同じにしよう、ということですか?

 熱血先生:大きな意味としてはそうだね。文字通り会社は、「同一の労働をしているのであれば、正社員にも非正社員にも同一の賃金を支払う」よう取り組むことが基本になっているよ。厳密にはお給料だけでなく、交通費の支払いや福利厚生など、あらゆる待遇について不合理な格差を無くすように求める法律なんだ。

 けんた:会社で働いたことがないのでピンとこない部分もありますが、同じ職場で同じ仕事をしているのなら、同じ待遇でないと嫌ですよね。

 熱血先生:これまでは、正社員と非正社員を比べると、正社員の方が賃金などで優遇される傾向にあった。でもそれだと非正社員のやる気が失われてしまう。だから、この格差が解消され不公平感が無くなるようにするのは、会社側にとっては人件費など負担が増えるかもしれないけれど、働く側にとっては良いことだよね。最近は、働き方も多様になっていて、非正社員と呼ばれている人は労働者全体の約4割を占めている。非正社員の待遇についても真剣に考えなくてはいけない時代になっているんだ。

 しょうこ:4割というと、10人に4人ということですよね。かなり多いなあ。

 熱血先生:ただ、形式的には同じ職場で働いていても、完全に同じ労働なのかどうかは見極めが難しい部分もあるよね。僕の個人的な印象としては、しばらくの間会社は試行錯誤しながら進めていくんじゃないかな。

 けんた:確かにそうですね。

 熱血先生:厚生労働省が策定しているガイドラインでは、「責任の程度と業務の内容」の違いを明確にしながら、非正社員の取扱いに不合理がない運用を行っていくよう指針が示されている。雇い主である会社に対しては、非正社員を含め労働者が説明を求めてきた場合には、きちんと合理的な説明をするよう求められているよ。

 けんた:お父さんもそのようなことを言っていました。

 熱血先生:例えば、これまでの様子だと、「責任の程度」という部分で正社員と非正社員で違いがある場合が多かったように思える。具体例としては、今日やるべき仕事が終わらなかった場合、正社員のAさんは残業して完全に終わらせることが求められるけど、非正社員のBさんには残業する必要はなく帰ってもよい、というようにね。これだと、完全に「同一の労働」とは言えないから、こういう責任の重さも考慮してお互い納得できる形で賃金設定をするよう厚生労働省を中心に指導しているんだ。

 しょうこ:AさんとBさんとでは責任の重さが違うから、この場合はAさんが優遇されても仕方がないですね。

 熱血先生:また、配置転換についても、全国転勤を伴う契約なのか、ある程度限られた地域内のみで異動する契約なのかによって条件に違いが出てくるよ。だから「同じ職場」という形式的なことだけではなく、中身を見た上で違いがあるかどうかを判断することがポイントになりそうだ。

 けんた:なるほど。いずれにしても不公平感がなくなる取組みがなされるのは良いことですよね。

 熱血先生:繰り返しになるけど、労働者のうちの約4割を占めている非正社員は会社にとって大きな戦力になるんだ。非正社員にもやる気を高められる仕組みになっていくと、会社にとっても労働者にとっても良いことになると期待しているよ。

イメージ