明快◎けいざいニュース

日本がTPP交渉に参加表明

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けんた:野田首相が「TPPの交渉参加に向けて関係国と協議に入る」と表明したそうですが、TPPってなんですか?

熱血先生:まずTPPとは、「Trans-Pacific Partnership(トランス-パシフィック・パートナーシップ)」の頭文字で、日本語に訳すと「環太平洋パートナーシップ(経済連携)協定」といわれるものだよ。アメリカやオーストラリア、マレーシアなど太平洋をとりまく国々が、「お互いの貿易などが自由でスムーズに行えるように協力していこう」という取り組みのことなんだ。

けんた:なるほど。

熱血先生:このTPPには9カ国が交渉に参加していて、共通のルール作りを目指していろいろな話し合い(交渉)をしているんだ。でも、交渉に加わるには現在交渉に参加しているすべての国から賛成してもらわないと参加することができないんだよ。

しょうこ:では、まだ交渉に参加できたわけではないんですね。

熱血先生:そうだね。日本が参加表明したのに続いて、カナダやメキシコも参加したいと意思表示をしたよ。

けんた:TPPの共通のルール作りでは、どんなことを話し合うのですか?

熱血先生:現在21の分野でルール作りが進められているんだけど、その中でいちばん問題になっているのは「TPPに加盟した国同士で関税をなくして自由貿易を進める」ということだね。

けんた:関税?

熱血先生:例えば、海外から安い商品がたくさん輸入されて、日本で作る商品が売れなくなると困るよね。だから現在は日本の産業を守るために海外から輸入される商品に関税という高い税金をかけて生産者を守っているんだ。

けんた:もし、関税をなくすと高い税金がかからなくなるから、海外の安い商品がたくさん日本に入ってくるわけですね。

熱血先生:そうだね。TPPの交渉に参加するのを反対している人は、そうなると日本の商品に対する需要が少なくなって、その商品を作る人たちの働く場所がなくなることなどを心配しているよ。

しょうこ:たしかにそうなったら大変ですよね。

熱血先生:でも本当にそうなるかはまだわからないという意見もある。それに、まだTPPの交渉に参加したいと意思表示をした段階だし、すべての商品について関税がなくなると決まったわけではないんだよ。

しょうこ:具体的なことが決まるのはこれからなんですね。

熱血先生:そうだね。海外から輸入される商品に高い税金がかからなくなる一方、日本から海外に輸出した商品にも海外で高い税金がかけられないことになる。だから、自動車とか、工業製品はこれまでよりもっと海外で安く売られるようになり、日本製品を買いたいと思ってくれる人が増えるかもしれないという前向きな意見もあるよ。

けんた:なるほど。ところで、貿易を自由に行う交渉をしているのはこのTPPだけですか?

熱血先生:TPPの他に、二国間やある地域間で自由貿易を行う協定としてFTA(自由貿易協定)というものもあるんだ。日本はすでにタイやシンガポールなどASEANと呼ばれる地域の国々とFTAを結んでいる。TPPの交渉参加国になっているアメリカと日本はFTAを結んでないけど、おとなりの韓国はアメリカとFTAの交渉がほぼ終了して、あとは韓国側の批准(国家が最終的に決定する手続き)を待つのみなんだ。

けんた:そうなんですか。今後の動きが注目されますね。

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