明快◎けいざいニュース

アメリカ国債と格付け引き下げ

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けんた:このあいだ、テレビや新聞で「アメリカ国債の格付けが引き下げられた」とニュースになっていましたが、それはどういうことなんですか?

熱血先生:そうだね、それについて説明するにはまず、国債について知る必要があるね。

しょうこ:国債は国が発行する「債券」のことですよね。

熱血先生:その通り。債券は、「借りたお金の元本と利息について、いつまでにいくら返します」と約束した借用書のようなものだ。つまり、国は国債を発行して借金をしているんだよ。

けんた:国もお金を借りるんですか?

熱血先生:そうだよ。国が道路をつくったり、年金や医療費など、国民の生活を保障するのには、たくさんのお金がいるんだ。そのお金をすべて税金でまかなえればいいんだけど、それでは足りないので、国債を発行して、大勢の投資家からお金を集めているんだよ。

けんた:なるほど。

熱血先生:さて、アメリカの問題に戻るけど、アメリカでは「この額までしか国債を発行してはいけません」という法律があるのだけれど、発行額が上限に達してしまったんだ。

しょうこ:それって、大変なことなのですか?

熱血先生:もちろん。これ以上、国債を発行できなくなると、国債の一部でこれまでの借金の一部も返済していたので、借金が返済できなくなってしまうんだ。すると、アメリカの国債を持っている人たちは、もしかしたらお金を返してもらえなくなるかもしれないと思い、アメリカの国債を売ろうとするので、経済が大混乱してしまうよ。

けんた:わー、それは大変だ。

熱血先生:結局、国債を発行できる上限額を引き上げる法案が可決されたので、なんとか混乱は避けられたんだけど、その後、ある評価機関がアメリカ国債の評価を引き下げてしまったんだよ。

けんた:それが「格付けの引き下げ」ですね!

熱血先生:まず、格付けについて説明しよう。「格付け」というのは債券の元本や利息が約束どおり支払われるか、つまり、投資家が貸したお金をちゃんと返してくれるかどうか、その信頼度をはかる目安のことで、「AAA」、「AA」、「BB」などアルファベットを使った標記で表されるんだ。アメリカ国債の格付けは、ずっと一番評価が高い「AAA」だったのに、一段階低い「AA+」に下げてしまったんだよ。

しょうこ:通信簿みたいですね。でも、どうして引き下げられたのですか?

熱血先生:国債を発行できる上限が引き上げられたことで、アメリカは今後、もっと国債を発行する、つまり借金が増えることが予想されている。膨らんだ借金を今後どうやって減らしていくかの案が盛り込まれていたんだけど、格下げをした評価機関は、この削減案では根本的な解決にはならないと判断したようだね。

けんた:なるほど。評価が一段下がっただけで、そんなに問題なのですか?

熱血先生:今回、格付けが下がったことはアメリカ国債にとって初めてのことだから、世界的には不安の声が広がっている。アメリカ国債は世界一安全な資産だと思われていたからね。

けんた:アメリカが世界に与える影響って大きいのですね。

熱血先生:うん。アメリカの財政赤字が大きいことは前から問題になっていたけど、今回、格付けが下がったことで、世界の人たちが不安になってますます経済が落ち込むことが心配だ。

けんた:なるほど。これからも注意して見ていかないといけないですね。

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